小児便秘

小児便秘の本当の原因は“腸”ではなく“自律神経のバランス”にあった!?

小児便秘の本当の原因は“腸”ではなく“自律神経のバランス”にあった!?

お子さんが何日も排便がなく、出てもコロコロとした硬い便で痛がっている。そんな姿を見て「どうして出ないんだろう」と胸を痛めた経験はありませんか。小児便秘は、腸の動きが弱まり排便が滞ることで、腹痛や食欲不振、機嫌の悪さ、集中力の低下などを引き起こす状態です。

子どもの便秘は、食事や生活習慣だけでなく“神経の働き”が深く関係していることをご存じですか?

日本小児消化器肝臓栄養学会の報告によると、学童期の子どものおよそ10〜20%が慢性的な便秘を経験しているとされます。原因としては、食物繊維や水分の不足、排便を我慢する習慣などがよく挙げられますが、最近では「腸の機能そのものがうまく働かなくなっているケース」も増えていることが指摘されています。

現代の子どもたちは、長時間の座位姿勢や睡眠不足、運動不足、ストレスなど、生活の中で体のリズムが乱れやすくなっています。その結果、腸が本来のリズムで動かなくなり、食生活を整えても改善しにくい慢性的な便秘につながっているのです。

このコラムでは、小児便秘の正しい理解と一般的な治療法、そしてカイロプラクティックによる根本的なサポートの違いについて、わかりやすく解説していきます。

こんな経験したこと
ありませんか?

  • 赤ちゃんなのに4〜5日も便が出ず、お腹が張って苦しそうにしている
  • 便が硬くて排便のときに痛がり、それ以降トイレを嫌がるようになった
  • 「お腹が張る」「お腹が痛い」と頻繁に訴えるが、検査では異常がないと言われた
  • 食事や水分に気をつけているのに、なかなか改善が見られない
  • 学校や家庭でのストレスが増えると、便秘や腹痛が悪化しやすい

一般的な小児便秘に対しての治療法common medical care
一般的な腰痛に対しての治療法
小児便秘に対しては、まず食事や生活習慣の改善が基本とされています。水分をしっかり摂ること、食物繊維を多く含む野菜や果物、発酵食品を積極的に摂ることなどが推奨されます。また、排便のリズムを整えるために、朝食後や決まった時間にトイレに座る習慣をつけることも大切です。

それでも改善が見られない場合は、便をやわらかくする薬(酸化マグネシウムなど)や浣腸が処方されることがあります。これらは一時的に排便を促す効果がありますが、薬に頼りすぎると腸の動きが弱くなることもあり、長期的な使用には注意が必要です。

一般的な原因としては、水分不足、偏った食事、運動不足、ストレス、排便を我慢する習慣、姿勢の崩れ、睡眠不足などの外的要因が挙げられます。特に子どもの場合、学校や外出先でトイレを我慢してしまうことがきっかけで、便秘が慢性化するケースも多く見られます。

そのため、一般的な対処法としては、バランスの取れた食事と十分な水分摂取、適度な運動、規則正しい生活リズムを心がけることが勧められます。保護者が安心できる雰囲気をつくり、排便への不安や緊張を和らげることも大切です。これらの方法は一時的な改善にはつながりますが、便秘を繰り返すお子さんも少なくありません。

これらの外的要因を見直すことが小児便秘の対策法とされていますが、どれも根本的な改善とはならず、その場限りの対処法となってしまいます。

考えてみてください。もし生活習慣や食事などの外的要因だけが小児便秘の原因であるならば、同じような生活をしている子どもたちが全員便秘になるはずです。しかし実際にはそうではありません。発症する子どもとしない子どもがいるのは、体の内側、つまり腸や神経の働き方に違いがあるからです。

ここで重要なのは、小児便秘の対策として外的要因にばかり意識を向けるのではなく、体の内側に意識を向けることです。子どもは日々成長の過程にあり、ストレスや姿勢、睡眠などの小さな変化にも敏感に反応します。その変化に影響を受けにくい体をつくるためには、内側の働きを整えることが欠かせません。

小児便秘は「今、腸の働きがうまく調整できていませんよ」という体からのサインです。そのサインを薬で一時的に抑えるのではなく、なぜ腸の動きが鈍くなっているのか、なぜ便が出にくくなっているのかという根本原因を見極めることが大切です。

カイロプラクティックでは、体の内側に存在する根本原因を神経機能の乱れとして捉えます。検査を通してその影響を丁寧に分析し、小児便秘に対して内側から根本的なアプローチを行っていきます。
カイロプラクティックでのアプローチchiropractic approach
カイロプラクティックでのアプローチ
小児便秘は、単に「食事のバランス」や「腸の動きの低下」といった表面的な問題ではなく、腸の働きをコントロールしている神経の調整機能がうまく働いていないことが大きく関係しています。腸の蠕動運動は、自律神経によって細かくコントロールされています。副交感神経がしっかり働いていると腸はリズミカルに動き、自然な排便が促されます。しかし、ストレスや緊張、姿勢の乱れ、睡眠不足などによって交感神経が優位になると、腸の動きが抑えられ、便が滞留しやすくなります。

腸内で便が長時間とどまると、水分が過剰に吸収され、硬く乾いた状態になります。こうした状態が続くことで排便がさらに困難になり、悪循環を生み出してしまいます。つまり、小児便秘は単に「腸が動かない」というよりも、「神経のバランスが崩れて腸が動けない状態」にあると考えられます。

また、腸と神経の関係は非常に密接であり、「腸は第二の脳」とも呼ばれています。腸と脳は迷走神経を介して常に情報をやり取りしており、脳のストレス状態や感情の変化が腸の動きにも影響します。子どもが緊張したり不安を感じたりすると、腸の動きが一時的に止まってしまうことがあります。これは、交感神経が急激に高まることによって、体が防御反応を起こしているサインでもあります。

さらに重要なのが、排便の最終段階を担う「肛門括約筋」と神経の関係です。肛門括約筋は、外肛門括約筋(随意筋)と内肛門括約筋(不随意筋)に分かれており、それぞれ異なる神経支配を受けています。外肛門括約筋は体性神経(陰部神経)によって意識的にコントロールされ、内肛門括約筋は自律神経(特に副交感神経)によって無意識に調整されています。これらが協調して働くことで、便意を感じたときに自然でスムーズな排便が行われます。

しかし、神経の働きが乱れるとこの協調が崩れ、肛門括約筋が過剰に緊張したまま弛緩できなくなったり、逆に締まりが弱くなったりすることがあります。これにより「便意はあるのに出ない」「排便に時間がかかる」といった状態が生じやすくなります。つまり、便秘を改善するためには腸の動きだけでなく、肛門括約筋を含めた神経系全体の調和が不可欠なのです。

カイロプラクティックでは、この神経の働きのアンバランスに焦点を当てます。脳と体をつなぐ神経の伝達経路のどこに滞りが生じているのかを丁寧に検査し、必要な部分に最小限の刺激でアプローチを行います。神経の流れが回復すると、腸の運動リズムと肛門括約筋の働きが連動し、排便のサイクルが自然に回復して腸内環境全体が健やかに保たれるようになります。

薬や食事制限に頼るのではなく、体の内側から自ら整える力を引き出すことが、再発を防ぐための本質的なケアにつながります。子どもの体は柔軟で、神経系の回復力も非常に高いのが特徴です。だからこそ、早い段階で神経の働きを整えることで、腸や肛門括約筋の協調性を健康的に育てていくことができます。カイロプラクティックケアによって神経の調和を取り戻し、薬に頼らず自然に出せる体のリズムを整えていきましょう!

小児便秘の患者様の声voice

毎日泣いていた息子の便秘が改善し、自然に排便できるようになりました!

生後半年を過ぎた頃から息子の便が急に出にくくなり、気づけば3〜4日に一度しか出ない状態になっていました。いきむたびに顔を真っ赤にして涙を流しながら頑張る姿を見るのがつらく、「この子は苦しくないのかな」「ずっとこのままだったらどうしよう」と毎日不安でいっぱいでした。お腹が張って苦しそうに泣き、夜中も何度も起きてしまい、親の私も心が休まりませんでした。

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