サッカーで繰り返していた右足関節捻挫、腰痛、頭痛

サッカーで繰り返していた右足関節捻挫、腰痛、頭痛

繰り返す足関節捻挫の改善、パフォーマンス向上に繋がった

10代男性
来院に至った経緯
小学生でサッカーを始め、現在は高校のサッカー部に所属している。

中学生の時にサッカーの練習中に右足関節を負傷。整形外科を受診し靭帯損傷と診断を受けた。それ以降、足首が痛くなりやすく、足関節捻挫を何度も繰り返し練習も思うように出来ず悩んでいた。

勉強で長時間座っていることが多く、小学生の高学年の頃から腰が痛くなりやすかった。小学生の頃、学校の検診で側弯症の疑いがあり病院で検査してもらう様に勧められた。レントゲンの検査では異常はみられなかったた。4年後の高校での検診でも同じような内容で学校から病院での検査を勧められ受診するも異常はみられなかった。

初診の状態
  • 01

    右仙骨翼の浮腫感

  • 02

    首、肩周辺の筋緊張

  • 03

    腰部脊柱起立筋の筋緊張

経過と内容
初診時の状態では、右の仙腸関節には明らかな可動域制限があった。体表温度検査では、上部頸椎と骨盤部に明らかに左右の温度の誤差が確認された。また左後頭部から第一頸椎左横突起と右仙骨翼に強い浮腫が確認され、頚部胸鎖乳突筋と腰部起立筋は過緊張の状態であった。

レントゲン評価では、腰の椎間板の段階は慢性的なD3レベルで骨盤の傾きが確認された。首の椎間板の段階は慢性的なD3レベルが確認され、首の前弯カーブ(前カーブ)は消失してストレートネックとなっていた。
初期集中期の段階では週に1回のケアから開始した。

2週目(2回目のアジャストメント)には、腰痛は痛みが緩和し、座っている時に腰が起きている感覚、歩いていて歩幅が広がった間隔がすると話されていた。

5週目(6回目のアジャストメント)には、右仙骨翼の浮腫感の軽減を確認、腰部脊柱起立筋の筋緊張の軽減が確認できた。

12週目(15回目のアジャストメント)には、頭痛はほとんど気にならなくなった。全く出ないわけではないが痛みの強さも弱まり、頭痛薬を服用しなくても改善するようになった。
足関節も3ヵ月ほど捻挫せずに練習を続けられている状態。

現在は、ほとんどの症状が落ち着いたが、身体のメンテナンスとして定期的なカイロプラクティックケアを続けている。

考察
今回の繰り返す足関節捻挫、腰痛、頭痛は骨盤のバランスの乱れから自律神経に負担がかかったことが原因と考えられた。

腰痛は、土台である骨盤のサブラクセーションによるものと考えられた。骨盤の上に背骨が乗っているため骨盤のバランスが乱れることで背骨には負担がかかりやすくなる。その状態が日常でも長期的に続いたことが症状に繋がったものであろう。

側弯症が疑われるような背中の状態も、背骨の傾きや捻じれに繋がったものであろう。側弯症は、どうにかして神経の働きが妨害されないように、体を守るために背骨を傾けたり捻じったりしている状態である。
今回のケースも日常的に負担がかからない様に傾いていったのだと考えられた。

繰り返す足関節捻挫は、捻挫を繰り返し足関節の靭帯が緩んでしまったこととも原因であるが、足関節捻挫を繰り返すまで足関節に負担がかかる原因は骨盤のバランスの乱れであったと考える。
人間は重力によってかかった上半身の重さを、左右の股関節の働きによって地面へ二分している。しかし骨盤の可動域制限により股関節が十分に機能しなくなると膝関節、足関節への負荷がかかり、その結果として今回の様に捻挫を繰り返してしまうほど足関節が不安定な状態となっていたと考えられる。

頭痛は、気圧の変化、時間帯は日中以降に出やすかった。検査では上部頚椎と骨盤で体表温度検査の左右の誤差、浮腫感が強くみられた。副交感神経のサブラクセーションによって交感神経が過剰な状態が続き頭痛を引き起こしていたと考えられた。

アジャストメントによりサブラクセーション(根本原因)が取り除かれ、脳と体の情報伝達である神経のサイクルが正常に働いた結果、繰り返す足関節捻挫、腰痛、頭痛など症状の改善に繋がったと考えられる。
神経の流れを整えて体の情報を脳へ届けることの重要性が確認できる症例である。
サッカーで繰り返していた右足関節捻挫、腰痛、頭痛
サッカーで繰り返していた右足関節捻挫、腰痛、頭痛 サッカーで繰り返していた右足関節捻挫、腰痛、頭痛 サッカーで繰り返していた右足関節捻挫、腰痛、頭痛
中島 恵

執筆者中島 恵

新潟県東蒲原郡出身。柔道整復師資格取得後、2007年から2018年まで柔道整復師として接骨院勤務。その後、勤務地を横浜に変え整骨院で勤務。
シオカワスクールの哲学教室で塩川雅士D.C.からカイロプラクティックの自然哲学を学んだことや、塩川カイロプラクティック治療室で実際の臨床現場を見学させていただいたことで、哲学・科学・芸術の重要性を知る。
現在は、前田カイロプラクティック藤沢院での診療を通じて地域社会の健康に寄与しながら、シオカワスクールでは女性初のインストラクターとして後任の育成にも力を入れている。
自分自身が女性特有の悩みで悩んでいた経験を活かし、誰にも相談できずにどこへ行っても改善されずに悩んでいる女性に寄り添えるようなカイロプラクターを目指している。

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